前回は東洋医学の根本概念である「未病治療」が超高齢化社会を迎えた日本の医療健康政策の重要な概念としても取り入られているということをご紹介しました。
今回は、東洋医学では人をどのように治療しているかについてお話します。
東洋医学と西洋医学では人の見方と病気の見方が異なります。
西洋医学では人体の各臓器、血液の成分、神経、筋肉、血管などを細かく見て分析し、異常を見つけて治療します。
特に異常な部分を直接取り除く外科手術は西洋医学の優れた点です。
東洋医学では「陰陽」と「五行」というものさしで人と病気を診ています。
人体の各部分を細かく見るのではなく、全体的なバランスをみて、アンバランスな部分を見つけて病気としてとらえます。
人と病気を見るものさしが違うので、西洋医学では原因が特定されない不定愁訴なども東洋医学では治療効果が見られることがあるのです。
次回は東洋医学の重要なものさしである「陰陽」についてお話します。
お楽しみにしてください。
(参考文献:東洋医学の春夏秋冬 著者:大上勝行)
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