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  • 執筆者の写真元英 白

東洋医学のものさし:陰陽について

前回は東洋医学と西洋医学は人や体を見るものさしが違うので得意とする分野も違うとお話しました。今回は東洋医学のものさしの一つである陰陽についてお話します。


陰陽とはこの世の中のあらゆるものを陰と陽に分けるものさしのことです。

陰陽の概念の起源は日が差している丘だと言われています。

日が当たる丘は明るくて暖かい反面、日が当たらない反対側は暗くて寒い。

このような素朴な自然観察から始まり、周りのあらゆるものや現象を相対的に把握したのが陰陽論です。


明るくて暖かい「陽」は上がる、外向的、行動的な状態と認識します。

暗くて寒い「陰」は下がる、内向的で静的と認識します。

陰陽はこのように二分されますが、シーソーの両端に陰と陽が乗っているようなもので、陰が増えれば陽が減るし、陽が増えれば、陰が減る関係です。

その意味では常に相互交流する関係でもあります。

また、陰がなければ陽も存在しないという意味では相互依存している関係とも言えます。


陰陽がお互い依存し、交流するなかで一つの本質をつくり、それらが合わさって宇宙を構成し、人体も形成しているとみるのが東洋医学の基本概念です。

陰と陽の気はどちらでも必要なもので、よりよいバランスで人体を支えていることが大事であるとされています。

陰と陽のどちらかが不足したり過度になったりすることで病が発生すると考えています。

陰陽のバランスをみて不足している気を補い、過渡になった気は寫するというのが東洋医学の治療原理になるということです。


では次回は東洋医学のもう一つのものさしである「五行」についてお話します。

お楽しみにしてください。


(参考文献:東洋医学の春夏秋冬 著者:大上勝行)

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